こんにちは!発達障害のある子を育てるママを、オンラインでサポートしているさらです。
療育手帳は、知的障害のある子が福祉サービスや支援を受けるために必要な手帳です。
その中でも「B2判定」は、比較的軽度の知的障害に該当するとされます。
「療育手帳B2ってどれくらいの能力なの?」
「B2だと何ができて、何が難しいの?」
と言う声から、この記事では、B2の基準やできること・できないことについて、分かりやすく解説します。

1. 療育手帳B2とは?
療育手帳には、自治体ごとに異なる基準がありますが、多くの地域では以下のように分けられています。
- A1(最重度)
- A2(重度)
- B1(中度)
- B2(軽度)
B2は「軽度の知的障害」に該当し、発達指数(DQ)や知能指数(IQ)の目安としてはIQ50~75程度、またはDQ55~75程度とされることが多いです。
ただし、判定はIQやDQだけでなく、日常生活の状況や発達の遅れなどを総合的に考慮して決定されます。
療育手帳を取得するときに、療育手帳の支給を決定する児童相談所で面談をして、子どもについて説明するケースが多いでしょう。
2. B2判定の子ができること・できないこと
B2判定の子は、基本的な日常生活はある程度自立して行えますが、認知機能や社会性、学習面での困難が見られることが多いです。
できること
- 身の回りのことはある程度できる
- 食事や着替え、トイレなどの基本的な生活習慣はほぼ自立している
- ルーティン化された行動はスムーズにできる
- 簡単なコミュニケーションができる
- 基本的な会話ができるが、抽象的な話題や比喩表現は理解が難しいことがある
- 決まったパターンの会話には問題なく対応できる
- 簡単な読み書き・計算ができる
- ひらがなやカタカナ、簡単な漢字の読み書きができる
- 簡単な足し算・引き算ができるが、応用問題や文章問題は苦手なことが多い
- 慣れた環境では問題なく過ごせる
- ルールが明確で変化の少ない環境ではスムーズに生活できる
- 反復練習をすることで、新しいことを習得できることもある
難しいこと・苦手なこと
- 臨機応変な対応が難しい
- 予定外の出来事に対応するのが苦手で、変更があると混乱しやすい
- 言われたことはそのまま受け取ることが多く、比喩や皮肉を理解しづらい
- 複雑な計算や文章読解が苦手
- 繰り上がりのある計算や文章問題の意味を理解するのに時間がかかる
- 学習の習得スピードが遅く、反復練習が必要になることが多い
- 社会的なルールの理解に時間がかかる
- 空気を読むことが苦手で、場の雰囲気を察するのが難しい
- 友達関係を築くのに時間がかかることがある
- 仕事や作業の手順を自分で組み立てるのが難しい
- 指示があれば作業できるが、手順を自分で考えて進めるのが難しいことがある
- 優先順位をつけることが苦手で、どこから手をつけるべきか分からなくなることがある
3. B2判定の子が生活しやすくなるためのポイント
B2判定の子が安心して生活するためには、環境の工夫や周囲の理解が大切です。
① ルールを明確にする
- やるべきことをリスト化し、視覚的に伝える
- ルーティンを作り、毎日の流れを一定にする
② ゆっくり丁寧に説明する
- 一度にたくさんの情報を伝えず、シンプルな指示を出す
- 具体的な言葉を使い、抽象的な表現は避ける
③ できることを伸ばし、苦手なことは工夫する
- 得意なことを活かせる環境を作る
- 苦手なことは無理に克服させず、補助ツールを活用する
まとめ
療育手帳B2は、軽度の知的障害に該当する子が取得できる手帳です。
ただし、誰でもが取得できるわけではなく、発達検査や、場合によっては診断書が必要になります。
B2判定の子は、基本的な日常生活はできるものの、臨機応変な対応や抽象的な理解が難しく、学習や仕事の面で支援が必要になることがるものの、
得意なことを伸ばしながら、苦手なことは環境を工夫することで、より安心して生活できるようになります。

「どんな工夫をすればスムーズに生活できるか」を考えよう!
この記事が、療育手帳を取ろうとしているママの役に立ちますように!