ランドセルを背負っている子どもたちのイラスト

支援学級のデメリット

デメリットはありません…?

「支援学級のデメリット徹底解説」を受け取っていただきありがとうございます。

一般的には支援学級には「デメリットがない」と言われます。

もちろんそれが正解ですし、そうでなければならないのですが、現実は少し違うんですよね。

やっぱり現場にいた感覚からすると、デメリットはあると思いますし、

むしろ「デメリットがない」と言うことで、ママや子どもの不安の出しどころがなくなってしまうこともあるんです。

そこで、デメリットとして可能性のあることを一覧にしますので、

これらのことについてどう対策をとっていくとよいのかを一つずつ確認しながら、対策をとっていきましょう!

支援学級のデメリット35選

支援学級のデメリットは以下の通りです。

まずは全体を眺めてください。

考えられるデメリット

  1. 学習内容が通常学級と異なる場合がある
  2. 高度な学習をすることが少なく、本人の力量を伸ばせない部分もあるかもしれない
  3. 進学時に学力の差を感じることがある
  4. 教科書通りに進めない場合がある
  5. 先生の理解度に差がある
  6. 先生が変わると環境が大きく変わる
  7. 支援の質にばらつきがある
  8. 個別対応に限界がある
  9. 通常学級の友達と交流が減ることがある
  10. 友達の選択肢が狭まることがある
  11. いじめの対象になることがある
  12. 「特別扱い」とみられることがある
  13. 社会に出た時に適応しにくくなることがある
  14. 進学先の選択肢が狭くなる
  15. 高校受験が難しくなる場合がある
  16. 通常学級への復帰が難しくなる
  17. 支援学級に入れるか親は悩むことが多い
  18. 期待通りに支援が受けられないと親が悩むこともある
  19. 他の保護者と交流しづらい
  20. きょうだいとの対応の違いに悩むことがある
  21. 本人が「支援級にいた(いる)自分」という壁にぶつかる
  22. 自己肯定感が低下することがある
  23. 障害者扱いされることがある
  24. 大人の支援がつくいおとで、対人トラブルは減るかもしれないが、社会的なスキルが身に付きにくい
  25. 完全な個別対応は難しい
  26. 学校によって支援内容が異なる
  27. 教員の専門性にばらつきがある
  28. 環境が整っていない場合がある
  29. 就職に影響することがある
  30. 自立が難しくなることがある
  31. 通常学級の子どもとの格差を感じることがある
  32. 置いてけぼりを食らうことがある
  33. 支援学級独自の行事や送迎に、親の負担が増えることがある
  34. 進学などの不安が常につきまとう
  35. 建前と本音でママは行き詰まることもある

それぞれの解説

では、それぞれの解説をしていきます。

補足

分かりやすいように、いくつかのカテゴリーにまとめました。

  • 学習の幅
  • 先生との相性
  • 友人関係
  • 進路の選択
  • 保護者の悩み
  • 社会的な見られ方
  • 支援の限界
  • 将来の課題
  • その他

(概ね言葉の通り、というものは説明を省略しています。)

学習の幅

高度な学習をすることが少ないため、本人の力量を伸ばせない部分があるかもしれない

テストを自力で受けることが少ない場合、学力テストなども受けることがないため、

途中転籍をすると、自分が「思ったよりできない」ことで、自信を失うかもしれません。

転籍する場合は、こういったテスト系をどう準備するかといったことも、予め学ばせておくとよいです。

また、高度な学習をすることが全くないかというと、そういうわけでもなく、

指導力のある先生が担任となった場合に、個別に力量に合った学習を用意してくれることもあります。

進学時に学力の差を感じることがある

特に、療育手帳を持っていない場合、普通高校へ進むこともあるのですが、はじめてそこで学力の差をはっきりと感じることがあるので、

どのくらいの点数をとれば自分にOKを出してやれるか、ということを心にしっかりと持たせて、テスト系に取り組ませることが必要でしょう。

教科書通りに進めない場合がある

例えば、国語の学習で、みんなでお話に沿った劇をしよう!となった場合に、話にうまく入れずに寂しい思いをすることが考えられます。

低学年のうちは、参加できそうな活動、みんなで取り組んでいる活動があれば、参加したい旨を伝えておきましょう。

先生との相性

先生の理解度に差がある

支援級の先生だからといって、理解が深くないこともあります。

先生が変わると環境が大きく変わる

よくも悪くも大人によって左右されやすいのが、支援学級です。

支援の質にばらつきがある

ずばり先生の力量次第という部分が大きいです。

個別対応に限界がある

より支援の必要な子がいれば、自然と後回しになってしまうことがありえます。なので思ったより、個別対応がしてもらえないことも…。

他の子の支援をしている間は、長い待ち時間が生まれてしまいます。

友人関係

友達の選択肢が狭まることがある

通常級で過ごす時間が短いと、新しい友だちを作っていくことができにくくなります。

「特別扱い」とみられることがある

多くの子はそうではありませんが、特に支援級の子と同じ位のレベルで、普通級でいきづまっている子に、やっかまれることがあります。

余計な一言を言われて、傷ついたりキレてしまったりすることも。

社会に出た時に、適応しにくくなることがある

よくも悪くも支援級にいる間は、常に守ってもらえる人がいます。守ってもらう人がいない社会に出てからが、勝負どころです。

進路の選択

進学先の選択肢が狭くなる

中学校で支援学級だった場合に、内申点がつかず、内申点の必要な学校への入学ができないこともあります。

高校受験が難しくなる場合がある

テスト慣れしていない場合は、試験を受けることそのものが、高いハードルになります。

通常学級へ戻ることが難しい

荒れのある子は、普通級へ転籍することが難しくなります。落ち着いて学習に取り組めることは必須です。

保護者の悩み

期待通りの支援が受けられないこともある

どのような支援を受けられるかは、自治体・各学校によって細かい所で違ってきます。

思っていたような支援が受けられないかもしれないということは、覚悟しておいた方がよいでしょう。

兄弟姉妹との対応の違いに悩むことがある

支援学級に在籍する場合、普通級にいる兄弟姉妹とは宿題が違ったり、異なる行事や授業があったりするため、

説明するのにとまどう、ということがあるかもしれません。

社会的な見られ方

本人が「支援級にいる(いた)自分」という壁にぶつかる

「ぼくは障害者だから…」と言って悩みを抱えることがあります。多くの場合、その悩みを人に相談できずにいます。

本人が感じていることを出しやすい環境を作っていく必要があります。

支援の限界

支援員・介助員さんの力量が追い付いていないことがある

教職員よりスキルのある方ももちろにますが、スキルが足りないと、担任の先生の言うこと以外聞かないという子どもも多いです。

置いてけぼりをくらうことがある

時間割変更が知らされず、楽しみにしていた時間がいつの間にかなくなっていた、ということがよく起きます。

将来の課題

通常学級の子どもとの格差を感じる

「どうせ自分は無理だから」と思ってしまっていて、普通級の子との間に壁を感じている子がいたりします。

その他

進学の不安が常につきまとう

「親としてこの子の進路をどうしたらよいのか」に思い悩むケースが多いです。

「大丈夫」と先生に言われても、不安がぬぐえず、考えるたびに心臓がバクバクすると言っていたママもいました。

本音と建前でママが行き詰まることも

「支援学級はこの子のとって最適だ」と分かっていても、「やっぱり普通級がよかったのだろうか」という思いも心のどこかにひっかかっている…

だけどそれを先生には相談できない、と行き詰ることも。

本音で話せる人を持つことはとても大切です。

まとめ

一般的には「支援学級のデメリットはない」と言われるのですが、

細かいところを見ていくと、デメリットとも感じられるところは確かにありますよね。

それぞれについて、一つずつ丁寧に対応策を考えていくことが大切です。

今回挙げただけでも35個もあるので、一つずつ考え、どのようにフォローするかを練っていけば、飛ぶように時間が過ぎていきます。

上手に経験者や専門家のアドバイスを受けながら、お子さんにとってよりよい環境を作っていきましょう!