こんにちは!療育カフェを作ろうとしているさらです。
支援学級の子どもが「週の半分を目安として、支援学級で発達に応じた授業を行うこと」といった通知が出されました。

既に知っている方も多いもよう。
今回は、この通知について考えていきます!

1. 2022年の文部科学省の通知とは?
2022年(令和4年)、文部科学省は「特別支援学級及び通級による指導の適切な運用について」(通知)にて、
特別支援学級に在籍する子どもたちは、
「原則として、週の授業時数の半分以上を目安として、特別支援学級において、児童生徒の一人一人の障害の状態や特性および心身の発達の段階に応じた授業を行うこと」
「特別支援学級及び通級による指導の適切な運用について」(通知)
を推奨することが示されました。
さらに、「大半を通常の学級で指導を受けることが継続している」児童が、通常学級在籍でないことは不適切である、ともあります。
これは、特別支援が必要な児童(特別支援学級在籍の児童)が、必要な指導体制が整えられていないまま「交流」の授業に参加している、という状況を背景として通知が出されました。
本当に支援が必要な児童は誰なのか、その子の支援体制は適正なのかということを、一度整理しようといった趣旨であると考えられます。
2. 賛否両論の意見とは?
この通知にある「支援学級在籍児童は週の半分を支援学級で過ごす」ことは賛成の意見と反対の意見があり、それぞれの立場からの考え方を紹介します。
◎ 賛成派の意見
- 子どもの可能性を広げられる
- むやみに交流に参加するのではなく、苦手な教科は支援学級で週の半分以上しっかり個別支援を受け、得意な教科は通常学級で学ぶことで、子どもに合った学びが可能。
- 社会性が身につく
- 支援級でベースをしっかり学んだうえで通常学級に参加することで、友達との交流が増え、社会性やコミュニケーション能力が向上。
- 将来的な進学や就職の選択肢が増える
- (支援学級で週の半分を過ごしていないため、通常学級に転籍)特別支援学級ではなく通常学級に在籍することで、通常学級のカリキュラムで学び、進学や将来の可能性を広げられる。
◎ 反対派の意見
- 環境の変化が負担になる
- もともと、通常学級での学習が多かった子どもにとっては、(週の半分を支援学級で過ごすことになれば)支援学級と通常学級を行き来が増えて、子どもが混乱し、ストレスを感じる可能性。
- 学習のサポートが不十分になる恐れ
- 支援学級の個別学習では一定以上の学習に対応できず、子どもが通常の学級に参加(交流)するときに内容についていけなくなるリスク。
まとめ
この通知は、
「知的発達に遅れがあるのに、通常学級の担任に指導が委ねられた形態の交流学習が増加している」ことを危惧し、
「交流学習に参加した場合も、支援学級担任の適切なサポートを受けられるようにしていく」ものです。
機械的に「交流のでの学習」「支援学級での学習」を分けるのではなく、個々の子どもの状況を踏まえて、どちらでもしっかりサポートを受けたいものです。
もしお子さんが現在支援学級にいるのなら、どの選択肢がベストなのか、先生とじっくり考えながら、最適な学びの場を見つけていきましょう。
この記事が支援学級在籍のお子さんをもつママの役に立ちますように!