こんにちは!
療育カフェを作ろうとしているさらです。
今回は、療育や療育手帳に関わる相談支援専門員さんに、実際にお仕事の内容を聞いてみました。
というのも、

そもそも、相談員に何を相談すればいいの?
と実際に私が思っていたから。
そんな私やみなさんの疑問が解決するようにQ&A方式でまとめました。
この記事を読めば、今まで関わりの少なかった相談員に、何を頼ればいいのかが分かります。

ちょっと、相談員について知ってみてもいいかな…!
と思ったら、このまま下へスクロールしてください。
相談支援専門員が登場した背景

今では、療育に通う子どもが増えてきましたが、
少し前までは、子どもの相談・支援をどこに・誰にしたらよいのかが分からず、早期療育が叶わないという状況がありました。(ほんの10年前はそうだったように思います。)
また、療育機関・保育園・幼稚園・小学校…とそれぞれの支援が、上手く接続されなかったという話も、よくある話ですよね。
そのような背景があり、現在は相談支援専門員が、長期間にわたって子どもやその家族を支え、成長を見守れるようなシステムが広がりつつあります。
相談支援専門員の仕事は?

相談員の具体的な仕事は、市町村によって多少違いはありますが、一例をあげると次の6つです。

もっと詳しく知りたい人は、以下の記事もご覧ください。
↓図解で分かりやすいのはこちら!
【参考】厚生労働省法令等データベースサービスより「計画相談支援の仕組み」
1 障害児利用支援計画案の作成

ここでは、相談支援専門員が、サービスの利用者とその家族(つまり子どもとママ・パパ)の「生活に対する意向(希望する生活)」を聞き取り、総合的な援助の方針を決定します。
さらの息子の場合は
- 友達や先生に自分のことを伝えながら、かかわりが楽しめるようになってほしい。
- いろいろな運動遊びを楽しみながら、身体使いが上手になってほしい。
の二点でした。この意向を踏まえて、長期目標と短期目標を設定してくださいました。
- (長期目標)様々な遊びを経験する中で、身体使いが上手くなる
- (短期目標)周りの友達への関心が広がり、一緒に遊ぶことを楽しむ
上記の目標のために、福祉サービスの場所・種類・内容・量などを相談し、さら親子は、「児童発達支援・5日/月」ということが決まりました。
2 療育施設で作られた「個別支援計画」をチェック

1の「障害児利用支援計画」を元に、それぞれの療育施設で「個別支援計画」が作られ、療育が行われるのですが、その様子を見てチェックするのも相談支援専門員の仕事です。
さらの息子の場合は、上記の長期目標・短期目標がさらに具体的になり、
- (周りの友達と一緒に遊ぶことを楽しむために)自分の気持ちを動作や言葉で表現する。
- 周りの人に、自分の気持ちや要求を表情や、声で伝える。
- 安心できる大人と一緒にさまざまな遊びを経験し、興味をもつ遊びを増やす。
などの目標が用意されました。
そのあとも相談支援専門員が、療育施設に見に来てくれます。
モニタリングの頻度は、作成した際には3か月毎月、その後は半年おきとなるようですが…

実際は、もっと頻繁に見かけた気がしています。
3 保育園への観察
保育園にも様子を見に行ってくれていたようで、「〇〇先生が上手に絵本を読んでくれていた」などと具体的なエピソードを知らせてくださいました。
保育参加では、ママと遊ぶのがメインで、普段はどんな活動なのか分からなかったので、これは聞けてよかったです!
4~6 療育施設の紹介、提案
さらの息子の通う児童発達支援センターは、3歳児クラスで終了してしまうので、そのあとに通う療育施設について、相談支援専門員におすすめを提案してもらいました。
さらの居住エリアには、体操教室が主催する療育もあったので、(結果的に空き待ちでしたが)自分ではたぶん気づけなかったので…

いいヒントをもらえました!
体験を勧めてもらったり、見学ポイントを教えてもらったりもしました。
素朴な疑問からのQ&A
さて、相談員の仕事はざっくりと分かったのですが、いくつか疑問もあるので、現役の相談支援専門員の方に聞いてみました!
それがこちらです↓
小学校に、相談員が来られてるイメージがあまりない気がしますが…
学校に相談員が行くことはそこまで多くありません。
保護者から学校での困りごとを相談された際に、学校へ出向き情報共有をします。
ただし…多忙の学校側がウェルカムでない場合も結構あります。なので「相談員が来るイメージがない」ということにつながっているのかもしれません。
これとは別に、療育施設が専門職(作業療法士、言語聴覚士、臨床心理士など)を派遣して、お子さんが学校で過ごしやすい環境をアドバイスするサービスもあるので、これを勧める場合もあります。「私には相談員がついていない気がする」という方からの問い合わせがあったのですが…
市町村によって、相談支援員の人数が足りず、対応できない場合は、「セルフプラン」といって、保護者が計画案を立てて、事業所を探すというケースがあります。
また、役所によって、「自分でやった方が早いですよ」と伝えて、相談支援の説明しないところもあるようです。相談ごとは、相談員より療育の先生にしているのですが…
確かに、身近に関わっているのは療育の先生なので、相談されることが多いと思います。
相談員の出番としては、「療育の先生にと上手くいかなかった場合」です。伝えにくいことを相談員の口から療育の先生に伝えることができます。
療育の先生の管轄外になる「修学相談」の相談にのることもあります。
なるほど!さらの疑問が3つ解決しました。
まとめ:相談員の仕事は認知される途中
いかがでしたか?
少しでも相談員=相談支援専門員の仕事が伝わったでしょうか?
この記事を作っている間にも、

うちは「セルフプラン」です。手続きや書類の管理も大変で、相談員さんのいる人がうらやましい…
といったコメントが寄せられました。
相談事業所を探しても「相談支援は空きがありません」と言われてしまうこともあるようですね。
まだまだ認知の途中ではありますが、この相談員制度が、もっと分かりやすく広く普及していけばいいなと願っています。
この記事が、相談支援専門員との関わりに戸惑っている人の役に立ちますように!
追記:支援学校か支援学級か悩んでいる際にも相談できます!