こんにちは。
療育カフェを作ろうとしているさらです。
「特別支援教室」って聞いたことがありますか?
この名称は、主に東京都で使われていて、
通常学級在籍の子どもたちが週に1~3時間通う教室のことです。
今回は、この「特別支援教室」について分かりやすく解説していきます!
特別支援教室とは

特別支援教室の目的は、
児童・生徒が学習上又は生活上の困難を改善・克服し、
可能な限り多くの時間、在籍学級で他の児童・生徒とともに
有意義な学校生活を送ることができるようになることである
「特別支援教室の運営ガイドライン」東京都教育委員会
です。
特別支援学級は、その教室に在籍するメンバーが(転籍がない限り)固定されていますが、
特別支援教室は、固定されていません。
特別支援教室では

特別支援教室では、個別・集団指導が行われます。
該当する子どもは、週1~3時間、在籍学級から特別支援教室へ移動して
学習上、生活上の困難の改善・克服を目指し、
学び方・学ぶ力の向上や集団適応能力を伸長するための指導を受けます。
学ぶ内容は、「自立活動」と呼ばれるもので、
6区分27項目あります。
①健康の保持 | ・生活のリズムや生活習慣の形成 ・病気の状態の理解と生活管理 ・身体各部の状態の理解と養護 ・障害の特性の理解と生活環境の調整 ・健康状態の維持・改善 |
②心理的な安定 | ・情緒の安定 ・状況の理解と変化への対応 ・障害による学習上又は生活上の困難を改善・克服する意欲 |
③人間関係の形成 | ・他者とのかかわりの基礎 ・他者の意図や感情の理解 ・自己の理解と行動の調整 ・集団への参加の基礎 |
④環境の把握 | ・保有する感覚の活用 ・感覚や認知の特性についての理解(と対応) ・感覚の補助及び代行手段の活用 ・感覚を総合的に活用した周囲の状況について (の把握)と状況に応じた行動 ・認知や行動の手がかりとなる概念の形成 |
⑤身体の動き | ・姿勢と運動・動作の基本的技能 ・姿勢保持と運動・動作の補助的手段の活用 ・日常生活に必要な基本動作 ・身体の移動能力 ・作業に必要な動作と円滑な遂行 |
⑥コミュニケーション | ・コミュニケーションの基礎的な能力 ・言語の受容と表出 ・言語の形成と活用 ・コミュニケーション手段の選択と活用 ・状況に応じたコミュニケーション |
令和6年度からの変更点(東京都の場合)
これまでは、子どもたちは「拠点校」と呼ばれる、専任の教員がいる学校へ出向く必要がありましたが、
令和6年度から、東京都では、すべての学校に特別支援教室が設置されることになりました。
こうすることによって、拠点校へ子どもを送迎する保護者の負担が減り、
移動含めて半日も、在籍学級を抜けてしまう不安を解消できるようになります。
どうしたら特別支援教室に入れる?

特別支援教室へは、希望したら誰でも入れるというわけではありません。
保護者と在籍学級の担任とで話し合い、
入室希望が固まれば、
在籍している小学校での校内委員会で、「特別支援教室に入ることがその子の伸びにつながるか」が話し合われます。
そこで意見が一致すれば、晴れて特別支援教室に通えるようになるのです。
ちなみに、特別支援教室へ通えるのは原則一年間です。
補足:どの1年間にするかよく検討することが大事!
原則1年間しか通えないので、
1年生で通うのか、6年生で通うのかによって、学べる内容も大きく変わります。
子どもの成長予測を少し長めのスパンで見て、最適な学年で特別支援教室へ通えるといいですね。
まとめ
特別支援教室の存在は、多くの子どもにとって、安心して「できないこと」を相談し、「できた!」という実感の持てる場です。
上手に利用し、子どもたちを支えていきたいですよね!
この記事が「特別支援教室」について知りたい人の役に立ちますように。