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発達障害児

特別支援学級から普通学級に転籍するには?

こんにちは。

療育カフェを作ろうとしているさらです。

昨年度まで小学校で特別支援学級の担任をしてました。

今回は、ご相談を受けることが多い、

「特別支援学級から普通学級に転籍するには?」

について回答します。

小学校入学前のお子さんのママにも、

分かりやすく書きますね!

さら
さら

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普通学級に転籍できる?

「転籍ってできるの?」タイトル画像

「普通学級に転籍できる?」「普通学級に戻ることはできる?」

の答えは、基本的には「YESです。

「一度支援学級に入ったら、もう動けない」ということはありません。

ただし、希望したら次の日に転籍できるか・・・というと、

「NO」です。

何段階もの手続きを全てクリアすれば、普通学級の転籍が可能となります。

さら
さら

何だか、難しそう…。

転籍までの流れが分からないと不安ですよね。

さら
さら

今から、一緒に見ていきましょう。

①本人と保護者の意向を確認する

「保護者の意向」タイトル

普通学級への転籍は、

保護者の「普通学級へ転籍したい」という希望や了承がなければ、

学校側が勝手には進めれません。

では、どんなタイミングでママ達は転籍を考えるかと言うと、

交流学級で過ごす時間がかなり多くなってきたかしら。
もうすぐ中学校に入学するから、それに合わせて普通学級に転籍させたいです。

などの時に、ご相談を受けます。

明らかに「交流学級で介助員なしでも勉強できる」「仲間と関われる」なら、

学校側から提案があることもあります。

その後、支援学級に在籍する子ども本人にも、転籍の確認をとります。

ここでは、「転籍」という言葉は難しいので使わず、

「支援学級に来ずに、一日普通学級で過ごすようになりたい?」

など、その子に一番合った伝え方をします。

さら
さら

慎重に、よく練ってから!

ここまで来て、はじめて転籍に向けて動き始めます。

②転籍した場合に起こり得ることを想定する

「普通学級への転籍で起こりそうなのは?」タイトル

転籍した後に、「こんなはずではなかった」では困りますよね。

そこで、

「転籍した後の普通学級での過ごし方」を、十分に話を詰めておく必要があります。

  • どうやって学習に参加するか
  • 宿題や課題を一人でできるか、できなければ助けてくれる人はいるか
  • トラブルが起きた時に、自分で助けを求められるか
  • (高学年の児童なら)中学校卒業後の進路について、見通しが持てているか

などを、丁寧に話し合うことが大切です。

普通学級に転籍後に、「やっぱり支援学級に戻りたい」という再転籍は、今日明日すぐに叶わないのが現状です。

子どもを混乱させないよう、大人が様々なことを想定することが欠かせません。

③お試し期間を設ける

黒板の前で説明をする女性

多くの支援学級の子どもたちは、「国語」「算数」を、支援学級で学習していますが、

これらを、交流学級で学習し、理解していけるかを試す期間を設けます。

期間は、少なくとも学習の一単元分、テストを自分で受けるところまでやってみます。

さら
さら

100点をとる必要はありませんが…

分からない所は、「先生に聞く」「友だちに聞く」「親に聞く」などの方法で解決できるかも、確認します。

自分からできないようであれば、保護者に、

定期的に親子で学習内容をふり返る時間がとれるか確かめることも。

これがクリアできれば、次の段階に進みます。

④校内特別支援委員会で話し合う

資料を見ながら会議する男女

小学校には、複数の教員がメンバーとなり、特別支援について話し合う「特別支援委員会」が存在します。

この特別支援委員会で、「転籍可能か」を話し合います。

支援学級担任だけでなく、交流学級の担任や、管理職の先生など、

複数の目から子どもを見て、あるいは他の子との関係性も見ながら、

特別支援委員会としての判断を出します。

さら
さら

複数の目の方が、親にとっては安心!

⑤教育委員会へ提出する書類作成

ノートパソコンに向かうビジネスウーマン

各自治体によって、時期は異なりますが、

教育委員会で、転籍について審議する月や期間が決まっており、

それに合わせて、特別支援学級の担任が、子ども本人に関する資料を提出します。

日々の学習・行動面を文書で書いたり、テストやノートのコピーを送ったりします。

⑥教育委員会による子ども観察→審議会→転籍の可否決定

スーツを着た男女

書類を提出してから2、3ヵ月の間に、教育委員会から転籍担当人員が、子どもの様子を確かめにやってきます。

そこでは、授業中だけでなく、休み時間の様子を見たり、

直接、支援学級担任から話を聞きとったりします。

場合によっては、数回来校することもあります。

審議後、転籍が決定する

子どもの観察後、再び教育委員会にて審議が行われ、

転籍の可否通知が学校に届きます。

さら
さら

自宅には届かない自治体が、多いかも。

この時「すぐに転籍」「年度初め(4月)に転籍」のどちらかを選択できる場合があります。

どちらか選べるのであれば、学校と家庭との協議で、

決めた月に転籍するという流れになります。

中学校入学時に転籍したい場合

子どもが6年生ならほぼ必須ですが、

中学校入学時に転籍希望の場合には、

中学校の普通学級と支援学級の両方を見学することをおすすめしてます。

さら
さら

もちろん、親子で確かめることが望ましい!

実際の空気感や、学習内容を見て、

子どもなら「ここでやっていけるか」

親なら「子どもが困ったらサポートできるか」

などを確かめてもらうのが目的です。

中学校の特別支援コーディネーターと面談できることもあり、

中学校側の体制について質問ができれば、さらに安心です!

まとめ:時間をかけて転籍に向けて動こう!

全体の流れについて見てきましたが、いかがでしたか。

流れさえつかめば、先生にも相談しやすいかと思います!

決して転籍をすすめているわけではありませんが、

「転籍について相談してみたいけど、自分から言い出すのは…」

と思っているママは結構多いのです。

この記事が、悩んでいるママの役に立ちますように。

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